娘とたどっていく絵本の世界②「はじめて笑った絵本」
1冊の絵本を最後まで読み聞かせることがほとんどできなかった娘ですが、
1歳の誕生日にもらった絵本でついに完読できるようになりました。
絵本のタイトルは日本一売れている有名な絵本といえばピンと来る人も多いでしょう。
「いないいないばあ(松谷 みよこ(著)、瀬川 康男(絵)」でした。
1歳児検診のときに町からプレゼントしてもらい、その場で絵本ボランティアの方が読み聞かせををしてくださいました。
「めっちゃ優しそうなおばあちゃんだけど、これはまた娘は脱走するのでは…」
とひやひやしながらそばで見守っていましたが、娘は絵本にかじりつき!
ページをめくるたびにキャッキャと笑い声をあげています。
周りの子どもたちも同じように、ボランティアの方に読み聞かせをしてもらっていたのですが、
声をあげて笑うほどハマっているのはわが娘だけ。
ボランティアの方もあまりのリアクションのよさに、繰り返し読んでくださったほどでした。
今年4歳になる娘ですが、いまだに読んでと持ってくるお気に入りの絵本です。
ヒットする絵本を選ぶと子どもはこんなにも喜ぶのか!衝撃でした。
それから、私がこれまで選んでいた絵本の選び方を振り返ってみました。子どもにヒットする絵本の選び方。これを私は長い間間違えていたように思います。
当時は、娘に「自分が読んであげたい」ものを選んでおり、娘自身が「読みたい」ものを選べていなかったように思います。
ずらりと並ぶ絵本を見ているうちに、
「理科に興味を持って欲しいから科学的な内容のものにしよう」
「絵がかわいいからこれを気に入って欲しい」
そんな気持ちで知らず知らずのうちに、私の好きなものを選んでいました。
それが「今の」娘の興味に沿ったものではなかったのが大きな失敗だったのではと思います。当たり前のことなんですが、本当に娘100%で選ぶのはかなりの難易度です(少なくとも私はそうでした)。
「いないいないばあ」は文字がかなり少なく、下手すれば1分で読み終えてしまうようなボリュームです。
もっと目を引く色や絵柄がのった絵本もほかにたくさんあります。
しかし、そのボリュームと柔らかな絵柄、ページをめくる喜び・おもしろさを感じられる設計。これらを考えると、これ以上1歳児の心をつかむ絵本はないのでは?と思うほどです。
そして、1歳児なりに、自分で読むことができるのもこの絵本のすごいところでしょう。
ほかのフレーズは読みなくとも、ページをめくりながら「ばあ!」と読むことはできるからです。
しかし、それからまた絵本選びは停滞するのです…。そしてそれをブレークスルーさせたのはネットの力でした。